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2020-07-15
市民の「夢」や「誇り」あふれる、
大和郡山らしさを感じる新庁舎を。

金魚が泳ぐ城下町、大和郡山市の新たなシンボルとして、2022年の春、完成を目指す新庁舎。災害に強く、自然環境やまちに暮らす皆さんへ配慮した調和型の庁舎へと建て替え工事が進んでいます。今回の特集では、上田清市長に新庁舎への想いをたくさん語っていただきます。

上田 清(うえだきよし)

2001年より5期にわたり大和郡山市長として、市民の「笑顔」、地域の「にぎわい」・「活力」を掲げながら、様々な取り組みを進める。奈良盆地の「ど真ん中」にある元気城下町、大和郡山の魅力をさらに輝かせるために、「知恵」を集め、「夢」を広げ、「未来」へつなぐ確かなビジョンとプラス思考の行動がモットー。

街の歴史とともに歩んだ
大和郡山のシンボルを継承。

新庁舎の建設が進んでいますが、市長の今の想いは?

現在、市民の皆さんに親しまれている現庁舎が完成したのは、昭和36年。2021年でちょうど60年目を迎えます。京都タワーや日本武道館などを設計した著名な建築家、山田守氏が手掛けました。旧館の印象的な窓や床の雰囲気は当時、とてもモダンで珍しかったと思います。その後、昭和工業団地が誕生するなど、大和郡山市は、たくさんの嬉しいこと、苦しいことを市民の皆さんと一緒に経験しながら、昭和、平成、そして令和と、激動の時代を乗り越えてきました。その意味においても、庁舎は大和郡山のシンボル的な要素が強いと感じています。だからこそ、新庁舎は、ただ新しいものを造るのではなく、大和郡山市の歩みの象徴として歴史を刻んできた現庁舎への感謝を忘れずに、完成に向けて進んでいきたいですね。

たくさんの人が集い、楽しめる
新しいコミュニティスペースへ。

2022年に完成予定の新庁舎で大切にしていることは?

様々な立場の方とたくさん議論を重ねる中で、歴史ある城下町にふさわしい、時代の流行に流されない「大和郡山市らしさを感じられる庁舎」を創ろうという方向性が見えてきました。城下町にふさわしい町屋風の外観の建物に、お子さんから高齢者の方まで気軽に集える、観光客の方も立ち寄れるような魅力を出すためにはどうしたらいいのかを考えています。行政機関としての機能は当然、果たしていくとして、それだけではない「何か行きたいな」と思っていただける場所にしたいですね。

「人が集い、楽しめる場所」としてのどんなアイデアがありますか?

大和郡山市は「平和のシンボル、金魚が泳ぐ城下町」を掲げていますので、金魚のオブジェを飾ったり、縁日の金魚すくいみたいなイベントをするのも面白そうですね。新庁舎にはいろんな人が出会える場所として交流スペースがありますので、展覧会やミニコンサートなどの企画も考えています。旧庁舎のことを忘れないでほしいという気持ちもありますので、大和郡山市の歴史や文化を体感できるようなコーナーがあるのもいいかもしれません。これまで歩んだ歴史を未来につないでいくことは、とても大切だと思います。全てを実現することは難しいかもしれませんが、市民の皆さんのアイデアもいただきながら、交流の場づくりに取り組んでいきます。

交流棟2F交流スペースのイメージ

市民の暮らしを支える場所へ。
「感謝」の想いを忘れずに…。

近年、日本国内では地震や豪雨などの災害が増えています。防災拠点としての新庁舎については、どうお考えですか?

庁舎が果たすべき大きな役割として、もしもの時に安心できる場所であることが挙げられます。防災拠点として万全の機能を備えるべく、「免震構造」による最高水準の耐震性を確保していますし、ライフラインの途絶に対応できるよう、非常用電源なども配備しています。まだ完成までには2年ほどありますので、工事期間中に機会を設けることができれば、「免震構造」の工事現場の見学会や防災施設の説明会なども開催したいですね。バックヤードを実際に見ていただくことで、災害に強い庁舎であることを実感いただけると思います。

工事はまだまだ続きますが、市民の皆さんにメッセージをお願いします。

工事期間中は、色々とご迷惑をおかけしていることもあるかと思いますが、市民の皆さんには、ご理解、ご協力いただき本当に感謝しております。新庁舎は、まさに大和郡山市の新しいシンボル。
今だけでなく、未来を担う子どもたちが、大和郡山市に「夢」や「誇り」、そして「自信」を持てる建物が誕生します。市民の皆さんにとって使いやすく、わかりやすく、楽しい場所になるようにアイデアを一つひとつカタチにしていきますのでご期待ください。