JOURNAL Special Contents

2020-09-29
より良い暮らしのために
皆で作り上げる新庁舎

たくさんの人の想いを背負い、着々と進められている新庁舎の建設工事。今回は、新庁舎建設特別委員会の委員長も務めた経験を持つ、市議会議長東川勇夫さんに、委員会メンバーで議論したことや、新庁舎完成後のビジョンなどを思い思いに語っていただきました。

大和郡山市 市議会議長 東川 勇夫(とがわ いさお)

作詞・作曲家として新郡山音頭や金魚すくい選手権大会のテーマ曲を作り、歌で大和郡山市を盛り上げている。

市民の要望を現場に届け
多くの人が利用しやすい場所へ

新庁舎建設工事が始まりましたが、まずは率直なご感想を。

私自身、生まれも育ちも大和郡山市なので、一市民としても庁舎が生まれ変わることに対してとても感慨深いですね。この庁舎建設事業は、耐震化対策あるいは老朽化対策を踏まえ、早急な対応が迫られる中、市長の英断によりいよいよ動き出しました。工事に関しては、庁舎の場所を移した方がいいという意見もありました。しかし、ずっと大和郡山で暮らしてきた人たちの多くは、城下である、この場所が街のシンボルであり続けてほしいと願っていたことに、市民の皆さんの思い入れの深さを感じました。

新庁舎の完成イメージは、伝統建築のエッセンスや大和郡山らしさが感じられますね。

そうですね。時代に合わせて、単にきらびやかさを取り入れるのではなく、やはり街の雰囲気との統一感を大切にしています。外観だけでなく、そこで働く人、利用する人にとって、便利であったり、機能的であることも大切ですね。素晴らしい庁舎を作るために、行政と市民がお互いに助け合い、共に支え合いながら、まさに昔のお城のように庁舎を輝かせていけたらいいなと思います。

新庁舎の特別委員会の委員長として、特別委員会で重点的に話し合ったポイントは何ですか?

現在は、他の方が委員長を務めていますが、以前は私が委員長を務めていました。委員会はこれまで30回開催してきました。メンバー間で活発な意見が多く飛び交い、熱い議論が交わされました。特に、重点的に取り組んだのは、障がい者の方の利用しやすさや、赤ちゃん連れのママの授乳やおむつ交換に利用できるスペースについて。市民からの要望を委員会でとりまとめて、設計担当の方に伝えました。市民の皆さんから寄せられた様々なリクエストを検討し、取捨選択することは正直、大変でしたが、皆さんの意見をできる限り反映させました。

大和郡山市の未来に向けて
私たちができること

新庁舎の活用に向けた今後の取り組みなども議論されたのですか。

そうですね。良い建物を作るだけではなく、しっかり市民の生活のことも考えなくてはいけません。現在、国を挙げて子育て支援や待機児童ゼロに取り組んでいますが、大和郡山市としても、将来のある子どもの養育環境作りとして、全11小学校を完全給食に、平成27年には中学校も完全給食にしました。また、全ての小・中学校にエアコンも設置。現在は、小学校のトイレを洋式トイレに変えるべく全面改修を行っており、令和3年までには全ての工事が完了する予定です。
そんな中、台風や水害・震災などが日本列島を襲い、九州では庁舎が水に浸かって市民の生活に必要な資料を取り出すことができなくなってしまったというニュースを目にしました。
市政の様々な課題と新庁舎建設工事のバランスを考えながら、どちらも全力で取り組むことは私たち市議会議員の使命だと感じています。

新庁舎に求めるものは何ですか?

やはり市民が気軽に訪れることができ、生活するうえで小さな悩みから大きな相談ごとまでを職員と話せる場所になってほしい。庁舎に行けば、いろんな暮らしの問題を解決できる、そして安心して生活できると思ってほしい。そのためにも「この新庁舎が市民の暮らしをより良くするものだ」という信念を胸に、工事を進めていかなくてはいけません。

行政と市民が協同し
より良い未来をつくる

行政と市民がひとつの目標を目指すことが大切ですね。

行政と議会、そして市民が一体となり素晴らしい大和郡山をつくるために努力することが一番重要だと思っています。市民の方からも「いつ完成するの?」「どれぐらい進んでいるの?」とお声をかけていただくことも多いので期待の大きさを実感しています。工事に対して本当にご協力いただき、クレームをいただくこともなく庁舎が出来るのを楽しみにしていただいている事には感謝の気持ちしかありません。

最後に、完成を心待ちにしている市民の皆さんにメッセージをお願いします。

騒音や工事車両など、ご迷惑をおかけしているにもかかわらず、優しくお声をかけてくださる市民の皆さん、コロナウイルス感染対策にも気を配りながら、限られたスペースでお仕事されている職員さん、本当にありがとうございます。まだまだ工事は始まったばかりですが、市議会では今後も議論を重ねながら、皆さんと一緒に、感動や喜びを共有できる「大和郡山らしい」庁舎を作り上げていきたいと思っています。